私は、まず、経産省の事業を扱っていた第2ワーキンググループのブースを見学。しばらく議論がされた後で、時間となり、おもむろに仕分け人代表が、「このサービス産業生産性向上支援調査事業(概算要求約15億円)は、廃止と判定させていただきます」と結論を告げました。 いきなり「廃止」です。それも十分あり得るとは分かっていても、過去官僚の私はどうしても自分に告げられたように受身に捉えてしまい、ドキッとすると同時に、担当者に同情の念が湧きました。案の定、担当者はすがるように「それでは、我々がサービス産業を育成していく術がなくなってしまいます。」と半ば涙声になりながら最後の抵抗を示していましたが、もちろん受け付けられるはずもなく、担当副大臣が、「一緒に代替案を考えていこう」と肩を抱くように引き取って終了。 まるで一種の法廷ドラマを見ているようで、傍聴側にもある種の感慨が湧いて来ます。これまで、国の行政手続きの中で、こんな場面があり得ただろうか、と考えると、正に、世の中様変わり。その意味で、この国の事業仕分けという試みが、全く画期的なものであったことは、率直に認めざるを得ませんでした。
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